経験と教育
- 作者: ジョン・デューイ,市村尚久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/10/09
- メディア: 文庫
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論争する両派の実践と理念を象徴する主義主張よりも、はるかに奥深く、また一段と包括的な次元から生じる教育の実施上の作業計画を提示することこそ、教育理論を知的に構成するために科せられた役割なのである。(p7)
教育哲学の役割を定式化することが緊要な課題になってくる。この定式化は、教育実践の新しい様式を導き出すような、新しく秩序立てられた概念を導入することが必要不可欠であることを意味する。このような理由によって、伝統や習慣を見離すようなことがあれば即刻、教育哲学を発展させることは、はなはだ困難なことになる。(p8)
それゆえ、思想や活動についての新しい体制によって指導されたあらゆる運動は、遅かれ早かれ、過去にみられたように、簡潔で、また一段と根本的な思想や実践を表現するものへと回帰するよう、呼びかけているのである。そのことは、古代ギリシアや中世の諸原理を、現時の教育において復活させようとする試みに例証されているのと同じである。(pp8-9)
教育については、なんらかの主義という見地からではなく、「教育」それ自体の側面から再考しなければならない (p9)