文献の購読

久々に卒論の報告…と言っても一向に進んでおらず若干申し訳ない。昨年の12月に書いたとおり国際関係副専攻の論文を北アイルランド紛争を事例とした低強度紛争の解決に関してで書こうと考えています。
研究の軸は三つ。一つは主専攻での神学、特にカトリック神学、二つ目はアイルランド及びイングランドの政治的、宗教的な関係に関して、三つ目は紛争解決プロセスなど国際政治学の理論面、それぞれの理解を深めていくことが学士論文(卒業論文)での課題となる。

もともと紛争解決、安全保障論など国際政治に興味あったし、ジョン・ロックなどイギリスの政治哲学と神学の関係とか、ともかく英国史は大学はいる前からの関心領域でもあったので北アイルランド紛争は、元々持っていた関心に加えて今学んでいる神学の理解という側面も合わせることの出来る非常に興味深い研究対象だと思う。

幸か不幸か、大学で平和学、北アイルランド紛争を中心に研究してる先生に指導をしてもらえることともなったのでこれも好都合。それに先生は神父でもあるので神学的な側面を出しても充分理解してくれるし、指導ももらえるので非常にありがたい。

生涯初の論文、しかも学士論文なので大した成果をあげれるなどと過大な期待はすべきではないとは思うけれど、神学を学んだことにより得れる視座は研究に非常によい影響を与えるものと強く信じている。もとより、国際関係学それも安全保障論や地政学などの分野を学びたいと考えてきて、その結果として神学を学ぶ必要を強く感じ、神学部を受験してこうして一年学んできたけれど、色々と神学部のカリキュラムや大学の講義といったものに不満はあるものの非常に有意義に一年学べたと思っている。特にわたしが上智大学を志望した理由の一つにこの論文、つまり主専攻に加えて副専攻に所属することができ、しかもその副専攻に国際関係学が含まれていることがあった。この副専攻は外国語学部に属するものであるので、当然ながら多くが外国語学部の学生である。一年生のとき教員に副専攻の事を質問しに窺ったが、神学部など他学部からの履修はひどく珍しがられた。また、同時にひどくたいへんだろうが頑張るようにとも言われた。
大学に対する不満の一つに、多数のディシプリンの講義を自由に選択できる状況でありながら大半の学生がその利点を生かせていないことがある。人文科学、社会科学、自然科学、もっと細かく各学部、学科、それぞれカリキュラムを持つことは理解できるが学生自らがその枠を自己規律化して他の分野を体系的に学ぼうとしていない。
せっかく海外の大学を模して副専攻を設けてもそれを利用する学生がいなければそれは単なる箱物にすぎない。
なので、わたしとしては文句を言うからには実践すべしというわけで無謀にも卒業までに二つの論文に取り組むことを決めた。
 今しなければならないことは文献を読みつつも(in put)書く内容や考慮すべき領域を狭めていくこと(out put)だと思う。論文を書く際に失敗する要因は二つあって、まずインプットの量が足りてないこと、そして書くべき内容が広すぎること。つまり、大量の先行研究やデータ(実際のフィールドワークや外交交渉の過程での合意等)からどのような問を立てるか、が問題となる。要するにどのような切り口を見つけるかが一番難しいし、最初にやらなければならないこと。
 わたしが扱うのは主に政治闘争特に紛争の解決に関してであるけど、現時点ではそのような具体的でプラクティカルな問題を扱う段階にはない。その闘争、対立がどのような原因で引き起こされたのかや経緯をたどったのか、背景となる歴史や宗教意識、思想に関しての情報を入れる段階でしかない。
 
結局何がいいたいかというと、借りてる文献や買い込んだやつ、コピーした論文を早く読めということです。

  • メモ

特に調べておく必要のある事柄に英国国教会に関して、議会のおこなった法案(審査法、人身保護法等)の制定過程に関してがある。イギリス市民革命に関してまとめる必要性がある。