哲学史に関して

西洋哲学史なり、古代哲学史であったり、中世哲学史なる講義を大学で受けたり、受ける方がいるかもしれませんが、哲学史自体に関して少し考察します。
まず、どのような歴史を取り扱うにしろ、何らかの区分を導入しなければなりません。それが古代、中世、近世、近代、現代であったり、ルネッサンス前期、後期…etc.ですが、どのような区分を導入するかも悩みの種ですが、それと同様にそれぞれの区分に何を割り振るかも問題です。
このように考えてみればわかることですが、哲学史の講義にはその哲学史を教える側の思想が色濃く反映されることとなります。
ある講義では、まったく名前もあがらなかった人物の事を別の講義では長々と講ずるかもしれません。これは哲学史の書籍に関しても同様のことが言えます。
多くの方が、哲学史というのは教科書的なものであり、つまり中立で価値判断を含まないものだと無邪気に考えていますがそれは間違いです。