2008-11-30から1日間の記事一覧

遠藤周作『沈黙』昭和41年三月 新潮社 (注:文庫版ではなく初期の単行本、36版)

あとがき 数年前、長崎で見た摩滅した一つの踏絵―そこには黒い足指の痕も残っていた―がながい間、心から離れず、それを踏んだ者の姿が入院中、私のなかで生きはじめていった。そして昨年一月からこの小説にとりかかった。ロドリゴの最後の信仰はプロテスタン…

『遠藤周作 挑発する作家』収録 「インタビュー:遠藤順子夫人に聞く」 より

沈黙を書いた時、それはもう大変なバッシングが起こります。そしてある時、主人がカトリックの教会から呼ばれて、イグナチオに行くんです。私はとても、よう行けませんでした(笑)。そこで、向こうに神父さんが五、六人並んで座っていらして、主人はこちら…

遠藤周作『沈黙』〜20年の示すもの〜トミストからの考察

このreportタグを使うのは二回目である。一回目は永井隆のレポートの際に使用したが、そのレポートは結局提出せずにお蔵入りさせた。今回もそうならないようにできればよいのだけど。

『世紀』昭和40年6号 座談会「日本人の生活とキリスト教」

出席者 遠藤周作(作家) 三浦朱門(作家) 粕谷甲一(東京教区司祭) 司会 岡田純一 [概要] 座談会は6月以前のものである。その前年(昭和39年)に三浦朱門同席のもとカトリック文学に関しての座談会が催されており、今回の座談会もそこでの問題意識を引き…

『日本のイエズス会史 再渡来後1908年から1983年まで』

pp66−68 クルトゥル・ハイム講座 そのころから、*1毎月「クルトゥル・ハイム(Kultur-Heim)講座」が行なわれ、上智の神父方をはじめ、吉満義彦教授、岩下壮一師その他の講師は神学・哲学・社会学などの問題について講義し、講義後の質疑応答、懇談なども有益…