Catholic

バトンの受け取り

実に眠い。色々と一段落ついた瞬間からまた思惟の世界に没入して精神を害すというか、ストレスが溜まると言うか、イライラしてしまう。ほんとに健康によろしくない。 とりあえず遠藤周作関係のレポートは「吉満義彦と遠藤周作」として提出しました。当日の朝…

遠藤周作『沈黙』昭和41年三月 新潮社 (注:文庫版ではなく初期の単行本、36版)

あとがき 数年前、長崎で見た摩滅した一つの踏絵―そこには黒い足指の痕も残っていた―がながい間、心から離れず、それを踏んだ者の姿が入院中、私のなかで生きはじめていった。そして昨年一月からこの小説にとりかかった。ロドリゴの最後の信仰はプロテスタン…

『遠藤周作 挑発する作家』収録 「インタビュー:遠藤順子夫人に聞く」 より

沈黙を書いた時、それはもう大変なバッシングが起こります。そしてある時、主人がカトリックの教会から呼ばれて、イグナチオに行くんです。私はとても、よう行けませんでした(笑)。そこで、向こうに神父さんが五、六人並んで座っていらして、主人はこちら…

『世紀』昭和40年6号 座談会「日本人の生活とキリスト教」

出席者 遠藤周作(作家) 三浦朱門(作家) 粕谷甲一(東京教区司祭) 司会 岡田純一 [概要] 座談会は6月以前のものである。その前年(昭和39年)に三浦朱門同席のもとカトリック文学に関しての座談会が催されており、今回の座談会もそこでの問題意識を引き…

『日本のイエズス会史 再渡来後1908年から1983年まで』

pp66−68 クルトゥル・ハイム講座 そのころから、*1毎月「クルトゥル・ハイム(Kultur-Heim)講座」が行なわれ、上智の神父方をはじめ、吉満義彦教授、岩下壮一師その他の講師は神学・哲学・社会学などの問題について講義し、講義後の質疑応答、懇談なども有益…

近代の超克

近代の超克 (冨山房百科文庫 23)作者: 河上徹太郎,竹内好出版社/メーカー: 冨山房発売日: 1979/02/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (15件) を見る 収録の吉満義彦「近代超克の神学的根拠」を読む。 世紀 通号35 『吉満義彦「神…

今日の晩話したことは決して忘れることがないでしょう。

クルトゥルハイムに関してのメモ

岩下壮一(確認済み) 吉満義彦(確認済み) 田中耕太郎(ほぼ確定) 柳宗悦(未確定) 三木清(ほぼ確定) 清水幾太郎(未確定) 古在由重(未確定) 丸山真男(未確定) 岩下壮一から三木清までの人物は当時(1930s)にクルトゥルハイムでおこなわれていた交…

神学研究の必要に関して

[序]神学をそもそもどのように捉えるか 神学研究の必要について考察する前におこなわなければならないのが、そもそもここで述べ、また考察の対象としようとしている神学が如何なるものであるのか?この問いに答えることが困難にしても、少なくてもここで筆者…

『神学及中古哲学 研究の必要』明治34年 

ケーベル Koeber,Raphael von 1848-1923哲学者。ロシア生まれのドイツ人。モスクワ音楽学院でピアノを修める。のちドイツイェナ大学、ハイデルベルク大学で哲学を学ぶ。正教からカトリックにかわる。1893年東京帝国大学の哲学教師として来日。西洋哲学、古典…

立って、真理を帯として腰に締め、正義を胸当てとして着け、平和の福音を告げる準備を履物としなさい。なおその上に、信仰を盾として取りなさい。それによって、悪い者の放つ火の矢をことごとく消すことができるのです。また、救いを兜としてかぶり、霊の剣…

不信と信心のあいだ

信者も不信仰者も自分自身や人間存在の真実の前から逃避しないかぎりそれぞれのしかたで、懐疑と信仰とを分担しているのである。懐疑や信仰から全く逃避できるものはだれもいない。あるものにとっては、懐疑に対立して信仰があり、またある人にとっては懐疑…

99と1 some/one

いつものイグナチオでのミサの後に召名ミサに参加してみた。友人がいるかと思ったのだけど今回はいなかった。とりあえずむちゃくちゃ迷惑を掛けた恩師(英語)が石神井にいるのが分かったので今度の日曜日にでも会いに行ってくるのと、あと来週の月曜に母校…

アッシジの聖フランシスコ

ブラザー・サン シスター・ムーン [DVD]出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン発売日: 2006/11/02メディア: DVD購入: 4人 クリック: 33回この商品を含むブログ (29件) を見る見ました。久々に映画を最後から終わりまでじっく…

キリスト教史 6

第六章 徳川幕府によるキリスト教の弾圧 読んだのでアイリッシュコーヒー飲んだら寝る。

黒い給仕と白い給仕

私の書くものがあまりに手厳しいとの意見を度々頂く。そのつもりでやってはいないので認識の相違だとしか言いようがないのだが、何故そのように取られるのかは考慮が必要だと感じる。 まず一つに私の物言いや書き方が理知的すぎるとの批判がある。これは私の…

同人と文化について

こうしてブログを書いたりしてきてるのだけど、元々は浪人一年目の勉強記録として始めたのが元でした。それからかれこれ引越しをして4年目になるのかな。筆まめといえば筆まめ。それ以前に何か物を書かなかったのかといえば実は書いててパソコンを買ったのが…

結局のところ

なんか不満を感じるし、それは妥当なものであると考えるのだけど、もっと整然とした体系だったものにしないといけない。今のじゃ単なる不満の表出に過ぎない。結局のところは信仰や教会が単に閉じただけのもの、様々ある価値世界の一つにすぎないのか?信仰…

文化の秋、読書の秋

年がら年中読書してるから特別秋が読書の秋と言った風には思わないけど、とりあえず今年の秋学期の目標は真面目に文藝に取り組むこと(註:not 文学)と言うことで多量に小説買って見た。『三銃士』とか『モンテクリスト伯』とか昔児童向けの文庫で読んだこと…

参考文献

アマゾンでポチポチッと買ったので忘れないようにメモしとく。 『人生の同伴者』 『遠藤周作の文学世界』 『遠藤周作 その人生と『沈黙』の真実』 『私とって神とは』 『異邦人の立場から』 『作家の日記』 早いのは明日の夕方。一部古本だったりするけどま…

ミュージカル ルルドの奇跡

最終日の公演を見てきました。非常によかったです。

切れ目について

半ば愚痴。私の立場や趣向をこのさい脇に置いて述べるのですが、60年代を境い目に、より正確に述べると第二バチカン公会議を境い目に何があったの?今読んでる『現代カトリシズム序説』(昭和32年)にしてもそうなのだけど、学問のベースとなってるものが第…

遠藤周作の読み直しに関して

いわずと知れたカトリック作家である遠藤周作であるが、彼の作品を評するに当たり彼が小説家となる以前に影響を受けたと思われる吉満義彦の思想から彼の作品を読み直す必要があるのではないかと考える。なお、遠藤の作品はジョン・ヒックの影響などそれを好…

聖と俗に関して

id:antonianさんが紹介されている『チェーザレ』私も既に刊行されている5巻まで手にしているのですが、作中での時代考察に関しては私は致し方がないのではないかと思う。多めに見るとかそう言うのではなく学術論文でも酷いのがごろごろしてるのにいちいちフ…

Canon law

An Introduction to Canon Law作者: James A. Coriden出版社/メーカー: Paulist Pr発売日: 2004/06/01メディア: ペーパーバック購入: 1人 この商品を含むブログ (2件) を見る 夏に買ってはみたもののあまり読めていなかった教会法のテキスト、教会法の先生に…

メモ 読んだ

カトリック教育研究 第25号 「いま、カトリックがめざす全人教育とは?」 今道友信

神学を学ぶこと

そもそもの問題は日本で1%いるかいないかのマイノリティーのしかも神学専攻で、その神学専攻でもスコラ学を学びたいだなんて時代錯誤の自分の興味関心がすべてなのはわかってる。でも、自分の興味関心が意味を持たないものであるのかと度々疑問に思う。だけ…

中等教育課程における哲学カリキュラムの作成に関して

上記のように罵声をあびせても仕方がないので、地道に小さなことからやっていくほかない。私は上智含め日本の高等教育の課程には一切期待もしていなければ、ここで奉職したいとか全く考えられないので、大学が、上智を含め全部潰れようが正直な話どうでもよ…

はっきりと言っといておくべき

なんというか誰もこういうこと言ってくれることないだろうから私“が”はっきり言っといてあげるのだけど、いい加減裸の王様だってことに気づけ。ほんとに。私は他の多くの『生徒』のように先生方を取り扱うつもりはない。『学生』として先生方を取り扱う。だ…

モボ・モガ

脳味噌の中身が大正教養人な私は現代神学と呼ばれるものが死ぬほど嫌いです。ハンス・キュングとかカール・ラーナーとか。なおテーヤルド・シャルダンに関しては前期に全集を借りてきて読みましたが、ゴミそのもの。悪いけど科学者としては5流、哲学者として…